昨日は、大支援研での講義資料を紹介しました。
https://kintanoblog.wordpress.com/2020/08/19/ict-3/
さて、その時に話した資料にもあるのですが、オンライン講義をしている際に気になるのは、情報保障の話。
このブログでもいくつかの情報をリスト化して整理しました。
https://kintanoblog.wordpress.com/2020/04/19/post-21759/
この後も、追加したものもありますが、もう一度整理したいですね。
さて、動画配信という事でいうとキーになるのが
音声
と
テキスト
をどのように、クリアに伝えるかが凄く大切だと思っています。
これって、これまでのICTの活用においてもずっと問題にされたもの。
端的に言うと、
視覚障害のある人にとっての音声情報提供
と
聴覚障害のある人への文字情報の提供
ですが、それ以外の多くの人にとっても、この2つがクリアに提供されていると、とても分かりやすくなります。
そして、現代の技術でいうとその2つのメディアは相互補完的になっています。
私のオンライン講義でよく使うものにUDトークがありますが、これは
音声 → テキスト
という流れですが、最新の電子書籍で多く使われる技術は
テキスト → 音声
という流れ。
30年前でもそんな事はやっていますが、ものすごく高額な機材が必要になっていましたが、いまはそれがスマホ1つで簡単にできます。
素晴らしい事です。
なので、これらをどれほど上手く使いこなせるかが、いままさに求められていると思います。
さて、Microsoftの英語のサイトで、こんな情報がある事を教えてもらいました。
Special education and accessibility resources for remote learning
遠隔学習のための特別な教育とアクセシビリティ情報
みたいな訳ですかね。
ここでは、この絵があり
多様性なニーズに対応することで、障害のある学生が最大限の可能性を発揮できるようにするためのアクセシブルなテクノロジー。
として
読み書き計算
言語コミュニケーション
感覚の多様性
聞く
メンタルヘルス
移動
視覚
実行機能
(どれも金森の訳)
という分類をしています。
非常に興味深いです。最初に私が書いた
音声とテキスト以外にも配慮すべき事項を整理されています。
さて、大学教育においては、多くの大学がオンラインをやっていましたので、その中で障害のある学生はどれほどまでに配慮がされていたのでしょうか。とても気になるところです。たぶんこちらで、全国調査をされるのかもしれませんね。
https://www.jasso.go.jp/gakusei/tokubetsu_shien/index.html
ですが、小・中・高等学校での遠隔学習は大学ほどにはやられていません。
昨日の資料に載せたところでは、大学は83%は遠隔学習やハイブリッドをやっていますが、初等中等教育では15%ぐらいに留まっています。(すみません、この2つの数字は比較できない時期にあるし、調査項目に違いがあるので、ある程度の目安だと思ってください。)
という事は、障害のある子どもへの情報保障のノウハウはごく一部の教員にしか、ない可能性がります。というは、ほとんど手探りだと思います。
多くの大学は遠隔になっていますが、初等中等教育の学校の多くは登校させて指導していますので、余計その差はあるかもしれません。
潜在的に困っている教員や、潜在的に困っている子どもたちがその声を上げないで埋もれてしまってはいけないと思っています。
なので、上記のMicrosoftのWebサイトのような情報を整理する事がとても重要かなと思っています。